自制心(二)

昨日の続きです。

子供の自制心をちゃんと育ててあげると、その子は大人になってから真に自由に生きられるようになるとお伝えしました。そのために、子供が小さいとき、敢えて言うなら「放す」のではなく「つかむ」関わりの方が大事だと、アンダーラインを引きました。

さらに、自制心を育てていくには、その子供の年齢にふさわしい適切な制限を加えていくことが大切です。多くの方が勘違いしているのですが、究極的には、面倒を見るとは、相手にとって適切な制限を加えることです。制限を与えられたら、子供は怒ったり反発したりしますが、それでいいのです。そのプロセスの中で、つかんだり放したりする適切なバランスについて、学んでいきます。

親は自分がしてほしいこと・ものを、いつもしてくれたり与えてくれるわけではないけれど、絶対必要なことはしたり与えてくれるんだと、子供が学んでいけるように、親自身が健やかな心と精神を育んでいる必要があります。この延長線上には、子供自身が親に対して怒りを感じても、親は自分と一緒にいてくれることを学んだり、自分が失敗しても親は自分と心から一緒にいてくれると、知っていく展開が待っています。

親になっているみなさんは、まず自分が自分に怒りを感じても、自分と一緒にいられるようにして、怒りに飲み込まれないことや、失敗した自分を見捨てて、自暴自棄になったり自堕落になったり自己否定しない様を、体現できている必要があります。