中絶と絆

水筒を増やしました。

中絶して、そのカップルが絆を深めるということは、ありません。政策により強制されるような、社会システム上の生き残りをかけた選択であったとしても、絆は弱まります。

中絶の痛みを共有したから、カップルとして絆が深まるということはないのです。痛みの共有は関係を持続させますが、二人の間の親密さは薄まります。理由が何であれ、中絶を選ぶとは「この関係を終わらせる」という意思表示です。

当然ですが、流産と中絶は、全く異なります。流産なさった方、つらい経験でした。そして、それは終わりました。生きるとは、前を向くことです。

中絶を重ねても、離婚しないカップルは存在しますが、とうに終わった関係を、形だけ続けている不自然さを、自覚できると一歩進めるでしょう。「終わらせたい」と何度も中絶しているのに、婚姻関係にあるなど、関係の外形は保っている場合、基本的にそこに生まれた子供達が、苦心します。

明日に続きます。

初出:2017/03/27【 清 ら か に 】
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