いいメチル化のパターンを引き継ごう!

スタイラスペンを使う方にも、人気のようです。

もしあなたが、特定の遺伝子を持っているから、特定の結果(疾患)が出るという単純な考えを持っているなら、あまりに時代遅れです。遺伝子の塩基配列情報自体に変化がなくとも、メチル化(メチル基を遺伝子の外側に付加)して、遺伝子をオンにしたりオフにしたり、身体が受け取った情報への感度を上げ下げする(例:同じストレスを受けても、ストレスホルモンの分泌を増やしたり減らしたりできる)ことができるだけでなく、このメチル化のパターン自体が、先祖代々、渡されてきているからです。

さらには、マイケル・ミーニーのラットの実験では、母ねずみが子ねずみを生後12時間以内に、たっぷり舐めて毛づくろいすると、1000以上の遺伝子の配列が改変され、そうでない子ねずみより、勇敢でストレスに強い冷静な子ねずみになることが、判っています。

せめて、特定の遺伝子を持っているかどうかではなく、どんな遺伝子をオンにする選択を重ねているのか、子供のどんな遺伝子をオンにする環境を与えているのかに、目を向けませんか?虐待を受けた子供は、73もの遺伝子に特別な改変が見られたという報告もあります。

いいメチル化のパターンを子孫に引き継いでいくには、簡単に言うとみなさんが「いっしょにいて安全だ」と思われる大人になることです。傷ついた人が、馬やイルカとふれあい劇的に回復するのは、彼らが「いっしょにいて安全だ」という感覚を、芽生えさせたからだといいます。

初出:2017年11月20日