話題作「そして父になる」を観てきました。よかった台詞をひとつだけ、おぼろげですが、紹介します。
「似てるとか似てないとか、そういうことにこだわるのは、あなたが子供とつながっている実感がないから。」
親子関係にとどまらず、自分との共通点にこだわる人(=無意識であれ、自分と相手は同じハズと思い込んでいる人)は、自分が人とつながっている実感がありません。だから、共通点探しに躍起になります。
自分の中にあるけれど、認めたくないから認めないできた気持ちがあると、そうなります。否認しないといきのびられないくらい、つらかったのです。そんな人は、映画内にもあるように、他人を部分(肩書き、年収、外見、職業など)で裁きつつ、自分の価値を仕事など別のなにかに求めてすがります。そして、すがる自分を言いくるめます。思いあたっちゃいましたか?
自分の子供含め、誰かとつながっている実感を得たいなら、自分が自分とつながりつづけることです。どんな気持ちにも「いていいよ」と伝えることです。
「そして父になる」は、「男の人は」と十羽一からげにして話す癖のある女性に、この映画を薦めたいです。旦那さんや恋人、お父さんやおじいちゃんや、兄や弟。いかなる理由があろうと、あなたが、自分につながる最も身近な男性をどのように扱うかが、あなたが女性としてどう扱われるかに、大きな影響を与えています。男性に感謝できないのは、不健全な状態です。
初出:2013年10月14日