互いに「正しい」と感じる

久しぶりにもつシャーペンに、日本の技術力を感じています。

自分の子にうまくつながりを感じられなくても、多くの方が孫や祖父母に対しては、比較的ありのままを受け取りやすいでしょう。おじいちゃんやおばあちゃんは、孫がいるだけで、胸いっぱいです。

孫は、おばあちゃんやおじいちゃんが、何ができるとかどんな社会的立場かといったことは、一切気にしません。おじいちゃんがいるんだ、おばあちゃんがいるんだということが嬉しく、興味深いのです。のんびり髭をそるおじいちゃんの姿が面白く、洗面台を磨くおばあちゃんの姿が興味深いのです。

つまり、孫は祖父母を「正しい」と感じ、祖父母も孫を「正しい」と感じられます。内なるイメージにとらわれずに、そのままを見やすい相手です。その感覚で、あなたが十月十日滞在したお母さんを見たときに、母であるその人のありのままを、見やすくなると思います。でも、それだけでは、母子の関係が正常化したとは言えません。

初出:2017年8月26日