何かにつけプロセスが不快(苦しい、やる気が消える等)になってしまう人は、あらゆる関係性において、基本的に「与える」はしていません。常に「奪おう」としています。
例えば、夫婦/恋人との間で「奪おう」とし続ければ、ちっとも対等な関係になりません。「奪おう」とする人は、相手や周りからどう思われているかを大切にし、気に入られようとします。あなたがそうなら、あなたの相手はあなたと関わるほどに、自己卑下に進むでしょう。あなたが思う以上に、例えば「離婚したい」と思い詰めるくらいの辛さを、あなたの相手はとうに感じているでしょう。
例えば、プロジェクトを立ち上げたあなたが「奪おう」としていたら、プロジェックトメンバーとの間は、常に競争です。徹夜を重ねようが、苦難を一緒に乗り越えようが、絆がちっとも強まりません。小さなレベルで騙し騙されることが増えていき、やがて粉飾や詐欺に発展します。
「奪おう」の原点は、ほとんどの場合、同性の親からの嫉妬です。絆のなかった家庭環境で、あの時確かに、あなたは「限りある愛情は、奪わないと手に入らない。居場所は競争して手に入れるものだ」と、強烈に経験したようです。今これを読んだあなたは、再選択できる場所まで来ています。
初出:2018年10月25日