仕事がうまくいけば、家族や夫婦や恋人や友人ともうまくいくと、思っていませんか?逆てす。パートナーシップがうまくいけば、仕事もうまくいきます。
夫婦間がうまくいっているなら、対等な関係を築けているので、どちらかがどちらかに「気に入ってもらおう」と媚びたり、「今のどう思われたかな?」と様子を伺ったり探りを入れません。男女という違い以外に、一緒に暮らす中で見えたたくさんの違いを、優劣ではないただの違いとして「そうか」と受け入れます。
媚びたり探りを入れるといった競争がないため、夫婦のどちらが先頭に立とうと、どちらがサポートしようと、そこにも優劣は見出さず、単に自分を与えて、明け渡します。「この人の心を、いつまでもそばに置きたい」と縛ろう奪おうとして、競争を作り出すのではなく、「いつまでも、この人の心のそばにいさせてほしい」という思いを態度に変換すると、与えて自分を明け渡していくことになると、理解します。
「気に入られたい」「どう思われてるかな」と相手に気を使わなくなるから、嘘をつかなくなります。こちらが「気に入られたい」「こう思われたい」と求めてしまうからこそ「それ違うよ」と言えなくなって、しなくていいがまんが重ねられていくのです。大切な人だからこそ、がまんして飾るのではなく、飾らないありのままの自分で正直にその人の前に立つことが、その人に信頼を手向けることです。素直に観れば、お互いが疲れないですみます。
「頑張って苦しんで、そんなときも負けないでやったから、この人だからこそうまくいった」物語は要らないのです。この人だからうまくいったのではなく、あなたが「与える」という積極性を発揮したから、やっと起こるべき展開が起きただけです。あなたが素直ではなかっただけです。物事は素直に観れば、みんな解けます。
初出:2018年10月27日