違いに引きこもっていない?

優先順位をつけるのが苦手だと思っている人の中で、本当は起きていることは何でしょう?

どんなに似た人も、相手を知るほど、全然違う人間であることが、見えます。幼稚だと、違いが見えた途端、その違いを引きこもり先として使います。例えば「男性なんだから、重い荷物ぐらい運んで」「女性なんだから、料理くらいできて当たり前」のように、引きこもりつつ相手を攻撃するために、違いを利用します。

ヨーロッパ滞在中、螺旋階段を重く大きなスーツケースを持って通るのを手伝ってくれたのは、手が空いていた女性でした。わたしは、父も母も料理する環境で育ちましたが、2人は得意料理の傾向が違うだけです。

性別・年齢・出身地など、様々な違いがありますが、違いは利用するものではありません。違いはただ認めていくものです。

まずは、男性であるあなたは自分に「男性なんだから、重い荷物ぐらい運べないと」と言うのはやめてみませんか? 女性であるあなたが自分に「女性なんだから、料理くらいできて当たり前」と圧をかけるのをやめませんか?

自分で自分にそうしている内は、他者と自分の違いなど認められず、違いを利用し、違いに引きこもるばかりで、この世界は明るくならないからです。

初出:2018年12月29日