失読症(dyslexia)は「何か書き写すのが苦手」「話すスピードが速くなったり遅くなったりする」「一対多数だと聞き取るのが大変に感じる」「文末を自分で変えて読む」「音が同じ言葉(例:「わ」と「は」)の表記を間違えやすい」「お母さんをおかあしゃんと発音するなど、赤ちゃん言葉のようになってしまう」「あいうえおをあいうおえと読むように、頭の中で語順がシャッフルされてしまう」「句読点を打たずに文章を書く」「文章を飛ばして読んでしまう」といった状態として表れることもあります。
例えば、語尾を変えてよめば、小学校では学習態度や性格の問題にされて、怒られることがあるでしょう。学校の先生方には、そうでないことを、どうか理解して頂きたいです。それが本人にとって、どれだけの傷となるか、もっと理解に励んでください。
また、算数障害(dyscalculia)では「図形の模写がむずかしい」「千百二を1102と、あるいは1mを100cmと、書き換えられない」「一般に簡単とされる計算でも指を使うなどして、頭の中での計算に時間がかかる」「家計簿をつけるのにひどく疲れて、入力だけで終わる」といったあらわれ方をします。失読症のケースもそうですが、疲れるからと甘い物に頼り、今度は血糖値の乱高下を激しくする方にいく展開もあります。
「自分は学習障害かも」と思う方は、自分に合う環境づくり(ペン1本とっても、です)に拘っていくと、少し楽になると思います。先日書いたように、知能が高くても学習障害を持つことはあります。そして「勉強したい」という思いがあったり、その知能の高さから嫉妬にやられてきた(例:いじめの経験など)のなら、ぜひトラウマ治療に年単位で時間とお金をかけてみて下さい。今まで見ることのできなかった世界が、ついにひらけるんじゃないかと思います。
初出:2021年3月26日