あきらめたものや、もう少し能力があったらなれたのにというものは、後ろに透けてみえて、その人をちゃんと輝かせます。宝塚に憧れていた人が講師業をすれば、やっぱり舞台映えしていたり、ジャーナリストに憧れていた人が俳優業をすれば、やっぱりどこかエッジが効いていてそれが持ち味の一つになっていたりします。
だから、なりたいものがあるなら、全力でやってみてください。好きでたまらないものを、嫌いになるまでやり切ってください。そして、もうなれないと分かっているけれど好きなものがある場合も、あきらめないでください。「悔しい!今度こそは」と、どこかで思ってみてください。
すると、後ろに透けて見えて、それがあなたの持ち味の一つになっていきます。魅力になるだけでなく、オプションとしての強みにもなっていきます。なりたいのになれないことも、すごく大事です。どんな欠片も、あなたを輝かせあなた足らしめます。
初出:2016年12月3日