無気力になるのは、学習能力があるから。

読んでみたら、面白かったのです。

無気力は、その人の性質ではありません。学習の成果として獲得されます。例えば、吹奏楽部で三年間頑張り、やっと全国大会出場が決まったら、父親の転勤で引っ越すことになります。そんな経験から、ご本人としては、動けなくなります。

こうした学習された無気力下では、ノルアドレナリンとセロトニンが不足していることがわかっています。より正確に言うと、セロトニンについてはセロトニンのレセプター(いわば受け皿)が多すぎると、セロトニンの効果が薄まるので、レセプターを減らすという、わたしたちがそもそも生まれ持った働きが働いていくようにすると、学習によって獲得された無気力から抜けたりします。(これを薬の力で行うのが、うつ病などに処方されるSSRIです)

セロトニンのレセプターが適当な数まで自然と減っていくには、とにかく休むことです。ベッドに横になりながら「なんでわたしばっかり!」や「自分に甘えがあったからだ」と自分を責めることとは違います。そうしていると、セロトニンのレセプターは適当な数まで減ることができません。

ちょっと睡眠時間を増やしたら、やる気が戻ってきた経験があったりするなら、自然とセロトニンのレセプターを適当な数まで減らす方法を、そうとは知らずに実践できていたかもしれません。

甲状腺機能に原因があるケースも、良く知られています。簡単にいうと、甲状腺機能が低下していると、1)寒がり 2)むくみやすい 3)太りやすい 4)運動するとすぐ筋肉がつく という状態があらわれます。この場合、とにかく頑張って運動しつづけると、無気力と疎遠の人生が生まれたりします。

無気力は、胃潰瘍と、癌の進行の早さとして表現されることも、わかっています。無気力のほとんどは帰属エラー(自分に属することでないのに、自分に属させてしまう)によるものです。

初出:2019年4月23日