#2 Shimogamo Shrine, Kyoto

初出:2010年4月21日

抜け落ちる大事なことをすくおう

おはようございます。吉野実岐子です。 大事なことなのに、うまくルーティーンにも入れられず、なんだか日々のタスクリストからも抜け落ちてしまう悩みをお持ちですか?そうなら、2週間の設定ができるタイマーなどは、ぜひ使ってみるといいでしょう。 例えば「読みたい」と思って買った本だけど、緊急で必要ではない内容で、そのまま何か月も積まれてしまっていて、それを読まない内に次の本を買ってしまうような時、こうした仕組みは「そう、これ読みたかったの!」と気づかせてくれるリマインダーになると思います。 コンプレックスがあったりすると、何でもそのコンプレックスのせいにしてしまって、そのコンプレックスを乗り越えようと、自分を苦しめる方に進んでしまうことがあるようです。 それは、コンプレックス自体を過大評価している状態です。そのコンプレックスは、そうなってしまう理由の20%くらいだったりするのが現実です。だから、コンプレックスがある部分こそ、自分を楽にしてくれる仕組みに頼ってみて下さい。 そうすると、あなたがコンプレックスに感じていることが得意な人も、あなたがめざす状態には到達していないことに気づけます。つまり、コンプレックスを理由に、自分に対して要求がましかったことが見えてくきて、自分との間の不協和音が消えていき、楽に呼吸できるようになるでしょう。

「今が一番、すごく生きやすいです」

FAPとコーチングを併用されるクライアントさん(女性、44歳、3人子供がいるワーキングマザー、インタビュー当時のFAP歴14ヶ月)のインタビューをお届けします。一社で勤め上げてきた方です。 Q1.FAPに抱く印象は変わりましたか? 言葉のキャッチボールをしながら、もっと自分の心の痛いところを触ってくるものかと思っていました。やってみたら、自分の中に出てくる言葉を拾う必要もなく、嫌なのを思い出すこともなくマイルドでした。 発熱しているものを、大元から一気に冷やすのでなく、小さいのを一個ずつ冷やすから、いつの間にか大元も冷え、落ち着いている感じなんです。予想に反し、ポーズもとらず、過去の追体験もしませんでした。 三回受けた後で「治療って、こういうことなんだな」と思ったんですが、FAPはダイレクトに効くすごい優しいものなんです。皮膚の傷に薬を塗ったら、知らずに悪くしていた内臓も良くなって、驚く感じです。コーチングと相乗効果もあり、FAPは目的地につくスピードを上げてくれています。 例えば、コーチングで「実は私の親は支配したかった」構造が透けて見えるようになり、FAPで「やっぱり小さい自分は怖かった」という根底の恐怖が解消されました。すると、お互いにいい距離がとれるようになって、親が「近くに来たから」と無理矢理わたしたちの時間に入ってくることが消え、週一だった電話も月一に減りました。 Q2.コーチングとFAPは、どう違いますか? コーチングとFAPの共通点は、同じ目的地を目指せることですが、目的は違います。治療であるFAPは、寄り道なしで最短ルートをいくのに対し、コーチングは、いい思いをしながら、いずれ目的地には着いてしまうからと、散歩を楽しむ方が目的です。 コーチングで「何かトラウマになっているものがあるはず」と思えるまで、内省が深まりました。そこに、FAPという楽しそうなドアが現れ、ついノックしていました。 コーチングで、大丈夫じゃないのに大丈夫な振りをする自分をなかなか認められなかった頃「自分はまだ大丈夫」という万能感がありました。それは「わたしに嫉妬する人はいない」と思いつつ、自分を全く出せていない現実とつながっていました。実際には、嫉妬されないよう、遜ったり卑屈になることが常態化し、裏には何度も経験した攻撃への底知れぬ恐怖がありました。 思春期には、学校の先生にも嫉妬で攻撃されました。身体に力が入らない数年を過ごし、低体温はその後何10年と続きました。FAPを通じトラウマの影響だったと認めたら、芋づる式に良くなって、低体温も解消し今では人から手が温かいと言われます。遜ったり卑屈になって、悪循環に入ることも消えていました。FAPは治療だから、そんな風に生活や生き方にダイレクトに影響し、すぐには回復に気づけないんです。 ただ、すぐ効いたら劇薬です。口に入る農薬は気にしても、心身の回復や成長には効き目の早さを求める人が多いように思います。半年後に感じる効果もあって、こういうのはゆっくりが自然だと思っています。 Q3.FAPに求めるものは、変化しましたか? 変わりました。最初はトラウマがあるかを知りたくて、治癒は二の次でしたが、今は治癒したいです。身体をぶつけるなど、それだけでトラウマになると思ってなかったものも、トラウマになっていたからです。 痛みがひき、身体が治ったら終わりでぷつんと切れていたけれど、身体の中では連綿と続いていたものが、一つずつ治癒していくと、朝起きた時の疲れの取れ方が全然違うし、情報が錯綜する中で突発的に何か起きても、パニックにならなくなりました。 人の顔を覚えられず、また名前と顔が一致しない(相貌失認)のが、コンプレックスでした。例えば、ドラマで主人公は誰か判っても、その姉と友人の区別がつかず、学校でみんなが夢中のドラマも見ない思春期でした。それがまず、名前と顔がずれなくなって、身長+髪型+眉毛で自分が顔を覚えていたとわかるようになって、鼻→口→目と顔のパーツを認識しやすくなり、今では昔の写真を見せられても「これがあなたでしょ」と認識できるまでになりました。 英語もまずはアルファベットが苦手で、書く時は、書道をするような高い緊張がセットでした。英文を見ると、文字っぽい模様に見えて、目がつるつる滑っていました。今は「この単語がわからない」のように何が解らないかが判り、好きな分野を学ぶ時と同じように環境を整えたら、苦手だったことが不思議なほど楽しく学べています。苦手意識が消え客観視できるようになったら、単に勉強時間が足りずに点数が上がらないだけだったと、肩の力が抜けました。 Q4.コーチングにどう影響しましたか? コーチングは「いい思いをしながら、いずれ目的地に着いてしまう散歩」ですが、その歩いている距離に比例して、手持ちの視点が増えます。FAPを併用すると、ピントが合うようになるから、思ってもいないことがつながり、応用できる範囲が広がります。そうすると「散歩」こそが、意識になかったけれど実は自分の行きたいところへの最短ルートだったと、気づかされます。 つまり、コーチングもFAPも同じ目的地を目指せるものの、そうして視野が広がったら、そこを越えた真に目指していた目的地に無意識が連れて行ってくれたようになります。だから、コーチングとFAPはお互いにすごいいい影響があると思っています。 相貌失認だった時は、映像を見ると誰が誰か判らないまま話が進む、つまり情報が揺れ続けるから、そのノイズが苦痛でした。「なんでわからないんだろう?みんな普通にできているのに、映像やアルファベットが苦手な自分はおかしい」と思えなくなったら、逆に「映像は見ない。耳と資料の文章で完結していい」と、自分がやりやすい方法を葛藤なく選べるようになりました。 濃い睡眠をまとまった時間とれるようになったこともあり、日本語の語彙力も上がって、あの時起きていた事実を、素直に受け止められるようになり、自分がどう思ったかもっと表現できるようになって、これが嬉しいんです。そうして面倒くさいかもしれない一つ一つを拾ったら、インナースペースがあってしっかり立っている感じが生まれ、今が一番、すごく生きやすいです。 * FAP(Free from Anxiety Program)の詳細はこちらです。 *コーチングの詳細はこちらです。 * Keywords: 学習障害 / 相貌失認 / 失読症 / 書字障害 / Prosopagnosia / Specific Learning Disability / Specific Learning Deficit / Specific Learning Disorder / Dyslexia / Dysgraphia