初出:2010年4月2日
Day: 2020-12-30
正しい気持ちよさ。
苦しいと「がんばっている感じがする」と、何かをやり遂げるプロセスにおいて、不快をなぞる方がいらっしゃいます。気持ち悪い方を選ぶと、安心できるのです。「結果を出せないかもしれない」という不安の免罪符にもなるからでしょう。
また、そもそも何が気持ちよくて何が気持ちよくないかがわからない方もいらっしゃいます。さらに、気持ちいい=やましいと捉える人もいます。お酒やセックスやランナーズハイの気持ちよさ、過去に経験した気持ちよさを並べてみて、途方にくれるようです。
正しくない気持ちよさ、つまり自分だけでなくみんなにマイナスになる気持ちよさは、事実として不自由をもたらします。お酒の例がわかりやすいかと思いますが、お酒で気持ちいいとき、身体の一部は機能不全に陥っています。千鳥足になったり、ろれつが回らなくなったり、話したことを覚えていなかったりと、身体は不自由です。周りも迷惑します。
正しい気持ちよさは、事実として自由をもたらします。例えば、水泳をして気持ち良い時、実際に肩の可動域が広がります。仕事で気持ち良い時、何か否認したり抑圧することなく、自分のエネルギーをフルに使えています。周りも元気や勇気をもらいます。
わたしたちは、やりたいことを選んだつもりでも、結局やらなくちゃいけないことからは逃れられません。また、やりたいことだったはずなのに、プロセスにおいて「気持ちよくない」を選び続けてしまうと、しまいには何がやりたかったのか分からなくなります。
やらなくちゃいけないことから逃げるのではなく、やりたかったことにすがりつくのではなく、やると決めたことは完遂するのが大切であることは、言うまでもありません。だからこそ、プロセスにおいて、正しい気持ちよさを選択し続けられる自分に変容しておくことは、文字通りあなたの人生を変えます。
初出:2018年10月23日