言葉で圧倒しなくていい自由。

ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞したニュースをしってからずっと観たかった映画「スパイの妻」を、観ました。

言葉だけを捉えれば、スパイ/狂う/愛する等の意味は、文脈により変わって見えるでしょうが、動きをみればいつもそれは安定しています。動きをみれば、解釈から解放されるのです。

未熟であるほど、言葉で相手を圧倒しながら、自分も自らが発した言葉に酔います。そして、理から離れるから、願いも叶わなくなります。

日本には、自らのあやまちを振り返る作品が少なかったと思います。その点が本当にドイツとは逆です。その一歩として捉えた上で、いい作品だなと思いました。当時の万能感を、よく思い知ることができます。

言葉で圧倒することもされることもなく、言葉に酔うことも酔わせることもない客観の世界は、自由です。