すき間を狙い、コマを進める

外気が33℃以下の日なら、わたしは足湯と肘湯をセットでします。もちろん日を遮る工夫やクーラーを使用し、毎日湯船につかる前提で、です。特に、のぼせたようになってしまう方(ざっくりいうと夏が苦手な方)は、この方法を使うと身体のあちこちが弛んで、心もほっとできるでしょう。また、その自覚がない方でも、ほんの少しでもでも怠さやむくみやのどの痛みや便秘やアイスばかり食べてしまうなどの不調があったり、寒い中でもサンダルを履いたりクロップドパンツでくるぶしが冷えていたり、足裏が少し硬くなってきた気がしたり(角質の手入れが頭をよぎるレベル)、ごく僅かにでも血流障害があるなら、ぜひやってみるといいでしょう。

足も肘もどちらも、左右が同じ赤さになるまで、赤みが薄い方を繰り返し湯に浸します。そうすると、ストレッチや体操やヨガやツボ押しや気を送る方法でもうまく動かなかったところが動いて、正しい位置に戻ったり、背中や腰が弛んだり、足裏がベターっと床について安定するようになることを、感じられやすいでしょう。実際に経験して、身体の変化をしっかり感じ、その上で心の変化もしっかり感じることが、肝です。

気になるところ(例:肩や腰)を、直接湯たんぽや蒸しタオルであたためても変わらなくても、足湯や肘湯で変わることは多々あります。特に、ここからは揺れながらも秋に向かっていくので、取り入れやすいと思います。その経験が来年のみなさんの夏をささえるでしょう。

暑い夏だから、足湯や肘湯は論外と雑にみるのではなく、朝の一番涼しい時なら28℃以下であることに注目したりして、足湯や肘湯が身体にいい影響を及ぼす瞬間を狙っていきます。肘湯はラーメンやうどんの鉢でもできますし、足湯はバケツがあればできます。あとは、やるかやらないか、それだけです。自分に感謝が向いていると、こういう細かなすき間を狙ってコマを進めていくような感覚は、ごく自然にあります。