目の前に気持ちを向ける

現実を生きるとは、目の前のことに気持ちが向いている状態です。「暑いな(現実)。去年もこんなに暑かったっけ?(現実じゃない)」のように、わたしたちは簡単に現実から逸れます。やスマホで映画を観ながら、混雑している階段を下りているような、現実でないところにどっぷりいる時などは、とても危険です。階段を踏み外したり、周りに迷惑をかける危険だけでなく、理性があまり働かない状況を自発的に生んでいるという意味で、危険です。

現実を生きることが大切な理由の一つは、そこにあります。現実、つまり今ここを生きていれば、理性が働きます。しかし、過去のことを思い出そうとしたり、小説に引き込まれたり、音楽に浸っているような現実にいない時、理性があまり働きません。そうなると、誰かに言われたことを丸飲みするような状態に入ります。嘘を刷り込まれたり、否定的な暗示が入ったりすることを、避けられないのです。

一方で「暑いな。太陽がギラギラしている。汗がどっと噴き出した」のように、今ここにいる場合は、理性が働いているので、適切な判断が下されやすいのです。「体温超える暑さだから、ビール飲まないと!」「今日も外は35度だから、ずっと室内にいて、クーラーガンガンかけて、アイス食べよう」にはならないのです。

また、現実を生きていないと未来を描けなくなることも、添えておきます。原因不明の身体症状を抱えることもあります。今ここという現実を生きて、せっかくある理性がしっかり働いてくれるように、自分と言う環境を整えませんか?