ウォーキングのすすめ

ウォーキングを続けて、丸二年が過ぎました。ウォーキングは強くみなさんに勧めることができます。

まず、お金の面でコストがかかりません。水泳ならスイミングプールが必要で、利用料が発生します。仮に家にプールがあったとしても、維持費がかかります。ヨガだと、ヨガウェアを買い足すでしょうが、ウォーキングの場合、ウェア等を買い足す必要がありません。

さらに、時間の面でもコストがかかりません。スタジオ通いだと前後に着替えをする時間が発生しますから、1時間の運動のために、実際には移動時間も含め2時間くらい必要になったりします。しかし、ウォーキングは、歩くという人間にとってごく自然なことをするので、三者面談の帰りやパーティルックでもない限り、そのまま歩けます。1時間の運動のために、実際に1時間しか必要ありません。次の予定にさっと移れます。

また、ジムだと営業時間がありますが、ウォーキングは自分が安全さえ確保できるのなら、何時に歩いても構わないのです。時間に縛られません。着いて急いで着替えて、準備運動して15分運動して「なんだかな~」という気持ちで帰路について「ジムにこれただけでまし」と自分を慰める必要もありません。

そして、歩くという自然なことであるゆえに「こういう人はこういうところを気を付けて」という条件付けが少ないので、ご自身がどんな状態でも、比較的大丈夫なのです。「自分では全く自覚がないけれど、この運動をやってはいけないと医師に言われた」といった運動の対象に、ウォーキングはまず入ってきません。年齢も問わないので、ケガ等の予防について過度な知識も必要ありません。激しい運動やランニングは、長期的に見るといのちを縮めることもわかっていますが、ウォーキングはその心配もありません。

道中に植物が咲いていたりすると、つまらない同じ道であっても、季節によってこんなにも違ったのかという驚きが、ウォーキングに対する新鮮さを保ってくれます。同じように、空を見れば刻々と雲が変わっていくので、やはりマンネリになりにくい仕組みが既にあります。つまり、ジムのマシンより、続けやすいのです。

ジムに行く場合、唯一いいのは、きわめてすぐれたパーソナルトレーナ―との出会いですが、残念なことにまず普通のジムにはいません。オリンピック選手を指導するようなトレーナーでも、平気で根性論を振りかざしてくる人もいるため、実際に極めて優れたパーソナルトレーナーと出会う確率は、相当低いのです。また、一般の人ならば、器具を使う運動のほとんどで、器具を使わなくても同じ効果を狙うことが可能です。

そんなわけで、もし選べるのなら、なるべく空気のいい時間帯に少しでも歩いてみて、さらに用事で移動するときにも、なるべく歩いてみて、ウォーキングとしてカウントすることから始めることは、多くの方の状態をよくしてくれると思います。いかがでしょうか?